PubMedID |
19021777 |
Journal |
Genes Cells, 2008 Oct 22; [Epub ahead of print] |
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Title |
Structural basis of target recognition by Atg8/LC3 during selective autophagy. |
Author |
Noda NN, Kumeta H, ..., Ohsumi Y, Inagaki F |
北海道大学大学院薬学研究院 構造生物学研究室 野田 展生 2008/12/03
選択的オートファジーにおける共通モチーフ
最近発表されました私たちの論文を紹介させていただきます.
選択的なオートファジーでは,Atg8/LC3が受容体を介してターゲットを認識することがいくつかの例で報告されています.酵母では液胞酵素APEIが受容体Atg19を介してAtg8に認識され,哺乳類ではユビキチン陽性の凝集体がp62を介してLC3に認識され,オートファゴソームに包まれ液胞/リソソームへと輸送されます.今回我々はAtg19のC末端WEEL配列とAtg8の複合体およびp62のWTHLを含む領域とLC3の複合体の立体構造をX線およびNMRで決定しました.興味深いことに,両者はとても類似した相互作用を形成しており,Atg19とp62のWXXL配列が,Atg8とLC3に共通した2つの疎水性ポケットに類似の様式で結合していました(LC3とp62の複合体については,一村さん,小松さん方がX線構造を最近報告されていますが,我々のNMR構造はそれとよく似ています).Atg19とp62に共通しているWXXL配列は,Atg8/LC3に対する結合モチーフではないかと我々は考えています.他の選択的オートファジーの系においても,WXXLに類似のモチーフが関与しているのかどうか,興味あるところです.