PubMedID |
20065092 |
Journal |
J Cell Biol, 2010 Jan 11;188(1);101-14, |
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Title |
The conserved oligomeric Golgi complex is involved in double-membrane vesicle formation during autophagy. |
Author |
Yen WL, Shintani T, ..., Baba M, Klionsky DJ |
東京工業大学統合研究院 大隅良典研 角田宗一郎 2010/02/08
COG複合体のオートファゴソーム形成への関与
先月JCBに掲載された酵母のオートファジーに関する論文を紹介します。
この論文ではゴルジ体での小胞輸送に関わるとされているConserved Oligomeric Golgi (COG)複合体がオートファジーに関与していることを報告しています。
初めにCog1の欠損株およびCog2-4の温度感受性変異株でオートファジー活性が抑制されることを、GFP-Atg8及びApe1のプロセッシグにより示しています。次にAtg9とAtg8の局在がCOGの変異により受ける影響を見ており、Atg9はPASへの局在が減少し、Atg8は細胞内に多数のドットが形成されます(但しAtg8に関しては過剰発現した株を見ています)。
さらにCog1、2、6がPASマーカーであるApe1と一部共局在すること、過剰発現したCogタンパク質がいくつかのAtgタンパク質とCo-IPされることを示し、Cogが単にオートファジー機構の上流で関与しているのではなく、より直接的に機能していることを示唆しています。
実際にCOG複合体がゴルジ体での機能とは別にオートファゴソーム形成に関与しているかどうかについては今後の研究の進展に期待します。