PubMedID |
20516148 |
Journal |
J Cell Sci, 2010 Jun 1; [Epub ahead of print] |
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Title |
TRIM8 modulates STAT3 activity through negative regulation of PIAS3. |
Author |
Okumura F, Matsunaga Y, ..., Nakayama KI, Hatakeyama S |
北海道大学大学院 医学研究科 生化学講座 医化学分野 畠山 鎮次 研 奥村 文彦 2010/06/14
TRIM8はPIAS3を抑制し、STAT3経路を亢進する。
最近受理された私たちの論文について紹介させていただきます。
<内容>
1、ユビキチンリガーゼTRIM8は界面活性剤に不溶性。
2、TRIM8は不溶性分画においてPIAS3をポリユビキチン化し、26Sプロテアソー
ム依存的分解に寄与する。
3、TRIM8を過剰発現すると、HeLa細胞内におけるPIAS3の正常な核内発現が阻害
される。
4、STAT3経路の持続的活性化によるNIH 3T3細胞のガン化が、TRIM8の過剰発現
により亢進する。
<解決すべき点>
内在性にTRIM8を発現する細胞株を見つけられず、ほぼすべての実験を過剰発現
系で行ったので生理的機能をみているかは疑問。
(現在、やっとその細胞株を見つけたので解析中。)
<学んだこと>
IP-Westernなどに使えないのでこれまで捨てていた、Tritonなどに不溶性の分画
を解析することは重要である。ただし生化学的解析が簡単ではない。