PubMedID |
17218261 |
Journal |
Cell, 2007 Jan 12;128(1);141-56, |
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Title |
Ubiquitination regulates PTEN nuclear import and tumor suppression. |
Author |
Trotman LC, Wang X, ..., Jiang X, Pandolfi PP |
東京医科歯科大学院 医歯学総合研究科 水島昇 研究室 村上 未玲 2007/03/30
ユビキチン化によるPTENの核移行と腫瘍抑制の調節
がん抑制遺伝子PTENのリジン289変異体(K289E)は、触媒活性があるにもかかわらず優性遺伝性疾患Cowdenシンドロームの原因となる。通常PTENは細胞質だけではなく核にも局在するが、PTEN K289Eは核に局在しないことがこの論文で示されている。このPTENの核移行にはK289のモノユビキチン化が重要であり、K289E変異体ではこれが不全となる。一方、ポリユビキチン化を受けると細胞質プロテアソームによって分解される。核移行することによってPTENの安定性が増すことは示されているが、核PTENがその後どのような機能を担っているのかが興味深い。PTEN以外にもBcl3もモノユビチキン化によって核移行することが知られているので、このようなモノユビキチン化の機構が気になる所だ。