PubMedID |
17435756 |
Journal |
Nat Genet, 2007 May;39(5);596-604, |
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Title |
Genome-wide association study identifies new susceptibility loci for Crohn disease and implicates autophagy in disease pathogenesis. |
Author |
Rioux JD, Xavier RJ, ..., Daly MJ, Brant SR |
東京医科歯科大・医歯学総合研究科 細胞生理学分野 水島 昇 2007/05/16
またオートファジーとCrohn病
1月のイギリス、ドイツの論文PMID:17200669)に続いて、米国からも Atg16L1のSNPとCrohn病との関連の論文が発表されました。Atg16L1のWD領域内のアミノ酸置換を伴うSNPと相関があるということで、欧州グループと同一のSNPが特定されています(変異アミノ酸の場所が微妙に違うようなのですが・・・)。これで、相関自体は間違いないと思われます。さらに今回のグループは、Atg16L1のsiRNAを施した細胞では飢餓誘導のオートファジー活性が低下するとともに、細胞内サルモネラ菌をターゲットとしたオートファジーも不全となることを示しています(Atg16L1にはAtg16L2という非常に近いホモログがあるのですが、RNAiは上手くいっているようです)。このことから、炎症性腸疾患と腸管上皮細胞の感染におけるオートファジーとの関係を議論しています。Atg16L1だけで他の Atgには関係なさそうな雰囲気ですが、本当にオートファジーを介したものかどうか楽しみではあります。