PubMedID |
24469399 |
Journal |
Mol Cell Biol, 2014 Apr;34(7);1322-35, |
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Title |
Mechanism Underlying IκB Kinase Activation Mediated by the Linear Ubiquitin Chain Assembly Complex. |
Author |
Fujita H, Rahighi S, ..., Wakatsuki S, Iwai K |
京都大学大学院医学研究科 細胞機能制御学教室 藤田宏明 2014/03/25
NEMOの直鎖状ポリユビキチン化によるIKK複合体活性化メカニズム
LUBACによるIKK複合体活性化メカニズムに関して発表しましたので報告させて頂きます。
これまで直鎖状ポリユビキチン鎖を特異的に生成するLUBACユビキチンリガーゼはNF-κBの活性化に関与すること、またLUBACの基質としてIKK複合体のNEMOが知られています。しかし、NEMOの直鎖状ポリユビキチン化がIKK複合体、NF-κBを活性化する分子メカニズムは明確ではありませんでした。今回の論文では、試験管内IKK複合体活性化系を新規構築し、IKK複合体の活性化には基質に結合していないunanchoredの直鎖よりNEMOに付加された直鎖のほうがよりIKK複合体の活性化を惹起すること、また2分子長の直鎖状ポリユビキチン鎖がNEMOに付加されれば十分であることを示しました。
また、LUBAC-NEMO結合ドメインの共結晶構造解析を行い、構造に基づいてNEMOおよびLUBACの変異体を作製しました。NEMO、LUBAC、いずれの変異体ともに、LUBAC-NEMOの結合に加えNEMOの直鎖状ポリユビキチン化、IKK複合体の活性化を減弱させたことから、NEMOの直鎖状ポリユビキチン化がIKK複合体の活性化を惹起することを細胞内においても示しました。さらに、IKK複合体活性化メカニズムとしてNEMOの直鎖状ポリユビキチン化がIKK2の交互リン酸化を促進することでIKK複合体を活性化することを示しました。