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PubMedID 17185560 Journal Science, 2007 Jan 26;315(5811);525-8,
Title A "silent" polymorphism in the MDR1 gene changes substrate specificity.
Author Kimchi-Sarfaty C, Oh JM, ..., Ambudkar SV, Gottesman MM
東京都臨床医学総合研究所カルパインPT  反町洋之研    小山 傑     2007/08/06

半年以上の論文で、タンパク質分解に関する論文というわけでもありませんが、個人的に興味を持った論文です。
薬剤排出に関わるP-gpタンパク質をコードするMDR1遺伝子にはいくつかのSNPsがあり、このうち、アミノ酸変異を伴わないC3435TというSNPがP-gpの機能変化と相関があることが知られていました。この論文では、C3435におけるサイレント変異により、P-gpの立体構造および基質特異性が変化していることが実験的に示されています。塩基配列とタンパク質の構造の関係については以前から一部で議論されているようですが、このような関係が果たしてどの程度一般的なものなのか、興味深く思いました。
また、実験の流れに無駄がないという点でも勉強になりました。
   
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1 東京都臨床医学総合研究所  カルパインPT  反町 洋之 補足 2007/08/06
内容の補足です。
筆者らのspeculationは、「silent SNPにより、コドンが使用頻度の低いものに変化し、翻訳と共役したタンパク質のフォールディングに影響を与えるために、アミノ酸変異を伴わないのに、出来上がったタンパク質の構造が変ってくる」というものです。が、残念ながらこの論文では、このアイディアをきちんと示すだけのデータは出し得ていないようです。今後の展開が期待されます。
      
   本文引用


Copyright 特定領域研究「タンパク質分解による細胞・個体機能の制御」事務局