PubMedID |
17607357 |
Journal |
J Clin Invest, 2007 Jul;117(7);1805-13, |
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Title |
Dysferlin-mediated membrane repair protects the heart from stress-induced left ventricular injury. |
Author |
Han R, Bansal D, ..., McNeil PL, Campbell KP |
東京都臨床医学総合研究所 カルパインプロジェクト 尾嶋 孝一 2008/02/29
細胞膜修復とカルパイン
筋肉は力学的な負荷による筋細胞膜の部分的な破壊とその修復を常に繰り返している組織である。この論文ではジスファーリンノックアウトマウスが心筋細胞膜の修復不全により、拡張型心筋症になることを示している。ジスファーリンの遺伝子変異は肢帯型筋ジストロフィー2B型、三好ミオパチーなどの筋疾患を引き起こす。これらは心筋の場合と同様に骨格筋細胞膜の修復不全が原因と考えられ、ジスファーリンが細胞膜修復には必須な分子であることを示している。組織普遍的に発現しているカルパインも細胞膜修復に関与している(J. Biol. Chem. (2007)282:2567-2575)。さらにジスファーリンと骨格筋特異的カルパインp94との相互作用も報告されている。
骨格筋細胞膜の修復過程でp94も関与していると面白いのですが。