PubMedID | 28743755 |
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タイトル | Ubiquitination of exposed glycoproteins by SCF(FBXO27) directs damaged lysosomes for autophagy. |
ジャーナル | Proc Natl Acad Sci U S A, 2017 Jul 25; [Epub ahead of print] |
著者 | Yoshida Y, Yasuda S, Fujita T, Hamasaki M, Murakami A, Kawawaki J, Iwai K, Saeki Y, Yoshimori T, Matsuda N, Tanaka K |
- 糖鎖もリソソーム損傷のシグナルとなる
- Posted by 東京都医学総合研究所 吉田雪子
- 投稿日 2017/07/31
マイトファジーをはじめとして損傷をうけたオルガネラが選択的オートファジーにより除去される「オルガネロファジー」に関する論文が相次いで報告されています。リソソーム自身も損傷を受けることでユビキチン化依存的にオートファジーにより除去されること(リソファジー)が吉森先生のグループなどから報告されています。しかし、損傷時に何がセンスされ、ユビキチン化を受けるのか詳細な機構は不明でした。
今回私たちは吉森先生達との共同研究により、糖鎖認識ユビキチンリガーゼSCFFBXO27が細胞質へリークしたリソソーム中の糖蛋白質糖鎖を認識しユビキチン化することがリソファジーの引き金となることを示しました。FBXO27はN-ミリストイル化されることで膜にアンカーし、リソソームの損傷とともにリソソームへ集積し、そこでLAMP2をユビキチン化することを見出しました。
ユビキチン化基質の効率的同定法TR-TUBE法を用いて、リソソーム損傷時にユビキチン化される蛋白質群についても同定しました。タイトルで「糖鎖が」ではなく「糖鎖も」としたのはリソソームの損傷時特異的にユビキチン化される蛋白質は糖蛋白質以外のものもあったためです。オートファジーに重要なリソソームの異常が認識される系は多分複数あるのでしょう。