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ユビキチンプロテオソーム系によるクロマチン構造の変換機構の解析

写真:村山明子

筑波大学
大学院生命環境科学研究科 講師
村山 明子

本研究では、ユビキチン・プロテアソーム系によるクロマチン構造制御メカニズムを解明することを目的とし、クロマチン構造を制御する新規ユビキチン・リガーゼNRDFと脱ユビキチン酵素HAUSPの解析を分子レベル、個体レベルで行う。

これまでに、NRDFはリガンド誘導性転写因子である核内レセプターに結合し、標的遺伝子群の転写活性を促進することを明らかにした。また、NRDFの標的蛋白質として、クロマチン構造を変換し、転写を抑制するNuRD蛋白質複合体を同定しており、NRDFがNuRDをユビキチン化しNuRDの機能を阻害することによって、クロマチン状態を変え転写を制御すると予想している。さらに、NRDFは脱ユビキチン化酵素HAUSPと強固に結合していることから、クロマチン状態はユビキチン化と脱ユビキチン化によって制御されていることも推測される。そこで、本研究期間中には以下の点を明らかにすることを具体的な目的とする。

1) NRDFによるNuRDの機能阻害機構の解析

2) NRDFとHAUSPによるクロマチン制御メカニズムの解析

3) NRDF/HAUSPの個体での機能解析

本研究課題に関連する代表的論文3報

  1. Tateishi Y, Sonoo R, Sekiya Y, Sunahara N, Kawano M, Wayama M, Hirota R, Kawabe Y,Murayama A, Kato S, Kimura K, Yanagisawa J.Turning off estrogen receptor beta-mediated transcription requires estrogen-dependent receptor proteolysis.
    Mol Cell Biol.26(21):7966-7976 (2006)
  2. Tateishi, Y., Kawabe, Y., Chiba, T., Murata, S., Ichikawa, K.,Murayama, A., Tanaka, K., Baba, T., Kato, S., Yanagisawa, J.Ligand-dependent switching of ubiquitin-proteasome pathways for estrogen receptor.
    EMBO J. 23, 4813-4823 (2004)

Web page

http://www.agbi.tsukuba.ac.jp/~foodbio/index.html

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