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滑脳症治療への挑戦：カルパインによるリスワン分解機構の解明

滑脳症はヒトの代表的な中枢神経系の形成異常であり、原因遺伝子・LIS1滑脳症のヘテロの変異によって起こる。LIS1は細胞質ダイニンの制御を行っているが、我々はLIS1がカルパイン依存的に分解されることを発見した。本研究計画ではLIS1の分解機構を解明し、さらにカルパイン阻害剤を用いてLIS1の分解を抑制し滑脳症の治療法の開発を試みる。 1　カルパインによるLIS1分解機構の解析。 LIS1のカルパインによる分解機構の解明のために様々なカルパイン阻害剤、カルパインに対するsiRNAを用いてLIS1の分解抑制に最も有効な阻害方法を確立する。 2　LIS1ノックアウトマウスから確立した神経細胞、繊維芽細胞を用いたカルパイン阻害剤が表現型に与える効果の解析。 確立された阻害方法を用いてLIS1のノックアウトマウスから確立した繊維芽細胞、神経細胞に対して投与し、細胞内のダイニン、オルガネラの分布の正常化を指標に表現型の回復に有効かつ細胞毒性の低い薬剤を特定する。

 

本研究課題に関連する代表的論文3報

1. Daisuke Mori, Masami Yamada, Yuko Mimori-Kiyosue, Yasuhito Shirai, Atsushi Suzuki, Shigeo Ohno, Hideaki Saya, Anthony Wynshaw-Boris and Shinji Hirotsune*. An Essential Role of the aPKC-Aurora A-NDEL1 Pathway on Neurite Elongation via Modulation of Microtubule Dynamics. 2009 Nature Cell Biology 11: 1057-68 (査読有)
2. Yamada M, Toba S, Yoshida Y, Haratani K, Mori D, Yano Y, Mimori-Kiyosue Y, Nakamura T, Itoh K, Fushiki S, Setou M, Wynshaw-Boris A, Torisawa T, Toyoshima YY, Hirotsune S*. LIS1 and NDEL1 coordinate the plus-end-directed transport of cytoplasmic dynein. 2008 EMBO J. 27: 2471-2483 (査読有)
3. Yingling J, Youn YH, Darling D, Toyo-Oka K, Pramparo T, Hirotsune S, Wynshaw-Boris A. Neuroepithelial stem cell proliferation requires LIS1 for precise spindle orientation and symmetric division. 2008 Cell. 132: 474-86 (査読有)

ひと言！

とにかくやります。

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