> サイトマップ

細胞内分解システムの構造学的解析 (分担者)

写真:野田展生

北海道大学 大学院薬学研究科
次世代ポストゲノム研究センター
構造生物学研究室 講師
野田 展生

オートファジー関連タンパク質の構造学的解析を行っている。オートファジーの分子機構における課題のうち、二重膜構造体オートファゴソームの新生機構と選択的積荷取り込み機構の2点について重点的に取り組む。具体的には、オートファゴソーム合成の場と考えられるPAS(Pre-autophagosomal structure)の構成因子群(Atg17-Atg29-Atg31複合体、オートファジー特異的PI3-kinase複合体、Atg12-Atg5-Atg16複合体、Atg1-Atg13複合体)、積荷を選択的に認識する受容体群、そして受容体を膜形成装置に結び付ける因子群の構造研究を、X線結晶構造解析法とNMR法を併用して進めていく。またこれまでに得られたAtgタンパク質群の立体構造情報を活用し、in vivoin vitro両面からの機能解析を進める。

 

 

 

本研究課題に関連する代表的論文3報

  1. Noda, N. N., Ohsumi, Y. and Inagaki, F. ATG Systems from the Protein Structural Point of View. Chem. Rev. 109, 1587-98 (2009).
  2. Satoo, K., Noda, N. N., Kumeta, H., Fujioka, Y., Mizushima, N., Ohsumi, Y. and Inagaki, F. The structure of Atg4B-LC3 complex reveals the mechanism of LC3 processing and delipidation during autophagy. EMBO J. 28, 1341-50 (2009).
  3. Noda, N. N., Kumeta, H., Nakatogawa, H., Satoo, K., Adachi, W., Ishii, J., Fujioka, Y., Ohsumi, Y. and Inagaki, F. Structural basis of target recognition by Atg8/LC3 during selective autophagy. Genes Cells 13, 1211-8 (2008).

ひと言!

Atg蛋白質群は具体的機能がよくわからないものが多く、立体構造決定してもなおさら謎が深まるものも少なくありません。立体構造がわかれば機能がわかる、という定説を信じて、今後もめげずにAtg蛋白質の構造研究に勤しみ、オートファジーの分子機構解明に少しでも貢献できればと願っております。

Web page

http://protein.pharm.hokudai.ac.jp/

▲このページの先頭へ