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オートファジーのダイナミクスと生理的意義の解析(分担者)

写真:谷田以誠

国立感染症研究所
細胞化学部第2室
生化学・細胞生物学 室長
谷田 以誠

哺乳類オートファジー・リソソーム分解に関わる分子メカニズムに注目し、分子レベル・細胞レベルでおこなうと共に、感染症、特にC型肝炎ウィルスとプリオン凝集体、に注目してオートファジー機能を解析している。具体的にはAtg7およびAtg3新規機能領域の解析、ユビキチン修飾とオートファジーモディファイアー、リン脂質代謝異常変異株を用いたオートファジーにおけるリン脂質の重要性、C型肝炎ウィルス産生やプリオン凝集体形成におけるオートファジーの関わりに注目して研究展開をすすめている。
 オートファジーはダイナミックな膜動態を伴うタンパク分解であるが、オートファジーにおけるリン脂質の寄与、リン脂質組成変化を感知する分子機構は未だ未解明であり、今後はリン脂質体謝・リン脂質輸送異常とオートファジーの関係の解析に切り込んでいきたい。
 これらの研究により、感染症をはじめとするオートファジーがかかわる病態に関する予防法・治療法をめざした新たな応用研究へと発展できればと考えている。

本研究課題に関連する代表的論文3報

  1. Tanida I, Ueno T, Kominami E.; LC3 and Autophagy. Methods Mol. Biol. 445:77-88, 2008.
  2. Sou, Y., Tanida, I., Komatsu, M., Ueno, T., and Kominami, E.; Phosphatidylserine in addition to phosphatidylethanolamine is an in vitro target of the mammalian Atg8 modifiers, LC3, GABARAP and GATE-16. J Biol Chem. 281, 3017-3024, 2006.
  3. Tanida, I., Sou, Y.S., Ezaki, J., Minematsu-Ikeguchi, N., Ueno, T. and Kominami, E.; HsAtg4B/HsApg4B/autophagin-1 cleaves the carboxyl termini of three human Atg8 homologues and delipidates microtubule-associated protein light chain 3- and GABAA receptor-associated protein-phospholipid conjugates. J Biol Chem. 279: 36268-36276. 2004.

Web page

http://www.nih.go.jp/niid/biochem/2nd/index.html

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